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救命と延命

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今夜のクローズアップ現代でのテーマ「岐路に立つ延命治療」を見て、
先月までの母の状態そのものだったので、じっくり見ました。
終末期の医療では、家族が重い選択をしなければならない時がやってきます。
高齢になり、衰弱して入院した場合、口から食べ物を飲み込むことが出来なくなる嚥下障害
にかかった場合、胃ろうをするかどうか?
医師から家族へ「延命治療を望むか?」を聞かれます。
家族としては、痰の吸引の苦しさ、胃ろうの苦しさを見ていられず、本当に悩みます。
我が母もそうでした。
結局、家族で相談をして胃ろうはせず、5分粥から始まって、ゼリー状にしたものを
口から流し込む医療が続けられましたが、最期の1カ月間は週に2回の面会へ行っても、
常に眠ってばかりいて、意識はあっても目を開けることもなく、声を掛けてもただ苦しそうに
眠っているだけでした。
そんな終末期、施設から救命され、そのまま入院をして延命され、その繰り返しをなんと
去年の10月から3回も繰り返して、念願の自分の家へ帰れることなく天へ旅立ちました。
自分の親を介護し、看取るという最期の時はどんな形で来るのか・・・と、いつもいつも
良くも悪くも、緊張感でいっぱいでした。
今までも在宅で関わった方でも急変すればまず入院し、そして救命され、そして延命治療です。
「家に帰りたい」という人としての尊厳を訴えていた方のお世話をさせていただきましたが、
やっぱり「年を取っても家で自分らしく日常生活を送りたいなぁ」と、私自身つくづく
思いながらまた走り続けています。
by uran2008 | 2012-05-17 21:05 | 日々の生活

花ありて 日々

名前は稲荷と言います。


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